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【読書感想文】アンダースロー論(渡辺俊介) 

アンダースロー論 (光文社新書)アンダースロー論 (光文社新書)
(2006/09/15)
渡辺 俊介

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渡辺俊介オフィシャルサイト「俊介の旬な話

読書感想文第一弾です。
分量も少ないので、広島ー博多間で読み終えてしまいました。本を開いて一行目が「良いピッチャーのフォームは無駄がなくきれい」と書いてあったので真っ先に小島を思い出したのでした。渡辺俊介ってウルフルズのトータス松本に似てますよね……本当は私の第一印象はそれだった……
続くで長ったらしい感想文でーす。

渡辺俊介という名前を聞いて思うのは、“世界一低い”アンダースロー ”ということである。私が彼の姿を見たのは、正月特番か何かで、投石での水切りの世界記録に挑んで日本記録を作ったのが初めてだった。その時は変わった投げ方をする人がいるなぁという印象で、その後、WBCで日本のエースと称されたのが、二度目に彼を見た時である。

変則投げの投手が好きな私にとってアンダースローの投手というのは、見ているだけでわくわくする野球選手だ。世界一低いところからボールを投げ、緩急で強打者たちを打ち取っていく姿は見ていてとても面白い。
上記のような印象は持ってはいたが、私は、特に渡辺俊介投手に対して深い思い入れがあったわけではない。
そんな渡辺俊介投手の本を手に取ったのは、ひとえに「梅津を教えてくれている人の本」というのが理由である。著者である渡辺俊介投手は、広島東洋カープに所属する梅津智弘投手の國學院大學の先輩であり、彼がアンダースローに挑戦した際(結局は断念することになったのだが)アドバイスをしてくれた人。また自主トレを一緒に行い、多くの助言をしてくれている人、といったカープファンの私が(実に勝手ではあるが)親近感を抱いている選手なのだ。

さて、この本の面白さというのは、渡辺俊介がマウンドでどんなことを考えて打者を打ち取っているのかというのが細部にわたって書かれている点、また、彼が如何にして今のような成績が残せる投手となったかというのがわかるところだろう。
そんな魅力的な本ではあるが、カープファンの私であるから、この本を読みながらカープ選手に思いを馳せていきたいと思う。

「良い投手のフォームは無駄がなくきれい」
良いピッチャーは、フォームに無駄がないのだと著者は述べている。それは工藤投手および黒木投手の会話から学んだ技術論らしい。二人の会話から、というところで、彼の向上心が伺える。

「上体をまっすぐ立てたまま横に移動して、足を踏み出して投げる瞬間にぱっと九十度回転して投げる。足をあげてから下ろすまで、打者に対する状態の角度は変えずにスーッとまっすぐいって、投げるとき、タンと上体を起こす。」(P17)
そうすれば、バッターはタイミングが取りにくいのだという。確かに身体を捻って投げたほうが強い球は行くけれど、バッターからはものすごく見えやすいのだ。いくら球が速くても、タイミングが取られやすければ意味がない。どうやって打者を抑えるのか、そのポイントが、フォームから無駄をなくすという言葉に隠されている。
そしてこの言葉を見た時に思い出したのが、HA3月号での小島心二朗投手のインタビューだった。
アメリカの自主トレで気がついたのが「シンプル」さだと彼は語っている。昨年の五輪予選に日本代表のスタッフとして参加した水本一軍ブルペン捕手兼ブルペンコーチ補佐の『一流投手は簡単に投げている』との言葉が彼にそういった考えを抱かせるきっかけとなったようだが、それは「フォームに無駄がない」といったことなのだろう。
渡辺俊介投手も本の中で、「この投げ方だったら、何球投げても大丈夫だな」と最初に実感したと書いている。「無駄がない」投げ方をすれば「力感がない」。それゆえに、「力が入らないのがいい」投げ方になる。それが『簡単に投げている』という発言につながるのではないだろうか。
この本を読んで、小島投手のインタビューの意味が少しだけわかった気がする。彼がこのオフつかんだものを大切にしてほしい。

高めに落ちるシンカー
梅津投手が、今年の自主トレからシンカーを習得しているのだと言っていた。そしてそれを先輩である渡辺俊介投手から教えてもらったということも。それがこの本を手に取るきっかけとなったわけだが、シンカーについても詳しくが書いてあった。梅津投手の場合は、サイドスローであるから多少異なるであろうが、このシンカーの習得により、彼の成績は去年より上がるのではないだろうか。
渡辺俊介投手のシンカーは、
「僕のシンカーは遅いシンカーではありません。真っ直ぐと同じスピードでいくから、見わけがつきにくいのだと思います」(P70)
実際には落差がほとんどないが、上に浮いてボールになるはずの球が浮かずにストライクゾーンにとどまるためバットが出ない。それに加えてスピードも真っ直ぐと変わらないというシンカーだという。
このシンカーを習得するにあたり、著者が教えを乞うたのが山田久志氏、塩崎氏、高津投手なのである。以前、高津投手が自由契約になったとき、梅津にシンカーを教えるコーチとしてカープへとの意見を目にしたが、そうするまでもなく梅津投手は必要な武器を手に入れているのだ。
このシンカーという変化球の習得は、梅津投手にとってとても大きなことだろう。
それだけでなく、渡辺投手の投球術、たとえば、いかに緩急を使って打者を抑えるのかという点はとても参考になるものだろう。渡辺投手自身が、さまざまな先輩選手に意見をもらいながら成長しているという事もあってか、梅津投手も多くのことを教えてもらっている様子である。自主トレの結果がシーズン中に発揮される事を期待している。

ただ、渡辺投手が「タイミングを外す浮き上がるカーブに、まったく動じない一流打者」の中に新井貴浩選手の名前を挙げている点(P67)は注意すべきところだと思う。このような打者には、「コースなり高低なり、普通のピッチャーと同じような攻め方が必要にな」るのだという。また、「そういうバッターに対しては、ど真ん中にスーッと投げると、意外に合いません」、と。これまで対戦経験はないが、チームメートだったのだから、どういったボールを投げるのかがインプットされていることだろう。イメージにないボールを放てば案外抑えられるかもしれない。ただ、ど真ん中に投げてスタンドに放り込まれる可能性のほうが高いのだが。

以上、『アンダースロー論』を読みながらカープ選手に思いをはせてきた。非常に読みやすい文章で、ゲーム中どういったことを考えながら投げているのか、二軍と一軍を行き来していた時の感情、WBCのことなどが書かれていた。これを読んで渡辺投手の投球を見ればもっと面白いだろう。

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  • [2009/02/13 20:03]
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